バリスティックナイロン同等の強度を持つ生地を使用するワンダーバゲージ

wonder baggage ワンダーバゲージ コーデュラ バリスティック ナイロン 素材

バッグにおいて素材(マテリアル)は重要な要素のひとつです。

日本製バッグブランドであるワンダーバゲージも、素材の選定には検討を重ねています。

ワンダーバゲージのコレクションは、コンセプトと素材で大きく分けて3つのカテゴリーが存在します。

「上質でスタンダードな展開をするグッドマンズシリーズ

「機能性を軸にとらえたアクティベートシリーズ

「手軽さ気軽さをテーマとしたカジュアルラインのサニーシリーズ」。

いずれも異なるコンセプトのもと、それぞれにふさわしい素材を選んでいます。今回はワンダーバゲージで使用されれている「メイン素材(マテリアル)」にフィーチャーしました。

バリスティックナイロン同等の強度を持つ生地を使用したグッドマンシリーズ

上質な素材と現代にあった用途に、適切な機能をそなえる

日常に溶け込むようなカバンを提案し、あらたな本物をつくり続けることをコンセプトにしたグッドマンズシリーズ。ファーストコレクションから続くブランド定番のライン。

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ハイスペック素材、バリスターナイロン

このシリーズはなんといっても高番手のナイロンがおりこまれた「バリスターナイロン」を使用していることが最大の特徴です。

このバリスターナイロンは一般的にはバリスティックナイロンの名称で知られています。

「バリスティックナイロン」とはもともとデュポン社が開発したナイロンの5倍の強度を持つと言われている繊維の名称のようで、ミリタリースペックをほこり弾丸でも貫くことができないほどの強度をもつといわれています。

防弾チョッキなどで使用されていることでも有名で、調べてみるとデュポン社だけではなく「バリスティック」という形容詞として一般的に広く使われているようです。

そしてグッドマンズシリーズが採用しているバリスターナイロンという名称は、国内メーカーが生産しているバリスティックナイロンのことをさしています。

このバリスターナイロンはナイロン生地の単位で2520デニールという数値をだしていますが、このデニールという単位はいったいどういう数値なのでしょうか?

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※バリスターナイロン拡大図

ナイロンの単位、デニールとは

バリスティックナイロンを調べるとでてくる「デニール」という単位。この単位は専門家でないと聞きなじみがないですが、生地の密度、繊度、糸・繊維の太さの単位をさしており、前につく数値は「9000メートル糸の質量」をグラム単位で表したものになります。

このデニール数値が小さいと軽いということになり、相対的に強度も弱くなるといったところでしょう。

バリスティックナイロンといわれる商品をひとくくりに言っても、その数値は異なり、1050デニールのものがあったり、1680デニールでバリスティックナイロンとされているものも多く存在します。

ですがさきほど書いたように、ワンダーバゲージで使用されているグッドマンシリーズのバリスターナイロンは2520デニール。1050デニールのバリスティックナイロンの2.5倍の強度を持っていることになります。

ちなみに一般的なナイロンのカバンのデニール数は210デニールや420デニールといった数百程度の数値をもったものが多いです。つまりバリスティックナイロンの掲げる「一般のナイロンの5倍の強度」という文句は、デニール数値から算出したものではないかと想像できます。

210デニールの5倍で1050デニール。360デニールの5倍で1680デニール。420デニールの5倍で2100デニール。同じバリスティックナイロンでも2520デニールは相当な数値だとわかります。


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※デニール数と各物性の関係

上質な革が生み出す経年変化

グッドマンシリーズの素材へのこだわりはこれだけでは終わりません。バリスターナイロンと共にカバンに使用されている革は、時間と共に変化する革を使用しています。といっても革自体に特殊な加工はしておらず、革本来の性質を損なわないよう天然のまま仕上げています

現在流通している多くの革は使用し続けても表面に変化が起こらないように加工が施されています。それは、生産性や安定性を追い求める結果だといえ、決して悪いことであるとは思いません。

しかしこのグッドマンシリーズでは革本来の風合いを楽しめるよう、あえて経年変化がおこる革を使用しています。

当然商品により個体差が生じますが、その差を味わっていただけることもひとつの楽しみではないかと考えています。

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GOODMANSシリーズ詳細>

アクティブな生活をおくる人へ

アクティベートシリーズは機能性をコンセプトに、アクティブな生活をおくるユーザーにリーチしたプロダクトを生み出し続けています。これからを見据えたハイスペック仕様はワンダーバゲージにおけるコンセプチャルなラインです。このラインは各モデルにより、使用する素材が異なるのも特徴です。

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1680DPVC加工。防水機能。

アクティベートシリーズには、アイコン的要素をもった2つのモデルがあります。「ビジネス×スポーツ」「トラベル×スポーツ」をコンセプトにしたモデル「3ウェイダッフルバッグ」と「3ウェイブリーフバッグ」。

このモデルはスポーツを「ビジネス」と「トラベル」それぞれのシーンにも取り入れたいユーザーに向けて生まれたモデルです。このモデルには、素材として1680デニールのコーデュラナイロンを使用しています。

「コーデュラナイロン」はご存知の方も多いかもしれませんが、インビスタ社が所有しているブランドであり、「コーデュラファブリック」という名称で知られています。その信頼と実績あるコーデュラナイロンは、広くさまざまなジャンルでも普及されています。

デニール数の種類も多数あり、その中でアクティベートシリーズで採用したのが1680デニールという数値です。「バリスターナイロン」には及びませんが、数値的には一般的な「バリスティックナイロン」と同等の強度を持っています。

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※3ウェイブリーフバッグ。仕事帰りにジムなどで汗を流すユーザーにオススメの一品

その強度のコーデュラナイロン1680デニールの生地をベースに、裏加工にPVCを施しています。PVCとはポリ塩化ビニルの略称でいわゆる「浮き輪のビニール」といった素材イメージをしていただければよいかと思います。

カバンを製作するにあたり、一般的に生地単体だけで製作することは困難なため、裏面になにかしらの加工を施します。

その多くは、薄く生地自体の風合いを損なわないPU(ポリウレタン)加工が採用されていますが、このモデルはPVC加工を施しました。PVCは水を通さない素材なので、防水材としても十分に機能を発揮します。

しかしこのモデルは防水性は確保しながらも、それだけではありません。

PVCを採用した狙いはカバン内室のメンテナンス性にあります。使用したバッグの内側を水を絞ったタオルなどでふき取っても本体にダメージが残りません。これはスポーツにおいて発生する汗や土などの汚れをふき取る行為から採用されました。

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※PVC加工は生地裏面がビニールのような表面になっている

この後に発売された「メッセンジャーバッグ」も1680デニールのコーデュラナイロンを使用していますが、こちらにもPVC加工が施されています。

ハイブリザテック、防水と軽量のハイテク素材

アクティベートシリースのもうひとつのモデル「ロールトップバックパック」。このモデルコンセプトは「モビリティ」です。あくまで「軽量であること、コンパクトであること、そして防水であること」。その要求を満たしたのが国内メーカーが開発した3層レイヤー構造の「ハイブリザテック」です。

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この素材はポリウレタン膜にある1~30マイクロメ-タ-の細かい孔が水を通さず、逆に内部に滞留した湿気を外部に放出する機能を備えた高機能素材です。

主に衣料で使用されていますが、優れた耐水性能と軽量性はバックパックの要求条件も対応していました。

それに加え、このハイブリザテックは生地の薄さも優れており、このカバンを筒状にしてたたむと非常にコンパクトに収めることが可能です。旅先でのセカンドバッグとしてカバンの中に仕込んでも邪魔にならないほどのコンパクトに収納できます。

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※水を通さない防水生地「ハイブリザテック」

ACTIVAEシリーズ詳細>

何気ない日常にあるカバン

サニーシリーズは気軽さ、手軽さをコンセプトとしたシリーズ。ユニセックスな仕様で普段の何気ない日常でラフに扱ってもらいたいプロダクトがそろう。ギフトに喜ばれる見た目の、カバンをたたんで収められる専用ケースも特徴。

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コットンのようなナイロン。

サニーシリーズで使用されている素材は、コットンのような風合いを持ったナイロンに見えないナイロン。それでいて、コットンよりも軽量で耐久性にすぐれており、普段の何気ない日々にストレスなく持ち歩ける素材です。

この生地の特徴的な起毛だった表面は、羽毛のある肌触りのよいスパン調といわれる加工が施されたナイロン糸を使用して生み出されています。

その糸を横方向につよいうねが現れるタッサー織で仕上げたことで、コットンのような風合いのナイロンに仕上げました。サニーシリーズはこのナイロン生地をあえて二重にしてカバンを作り上げています。

そうすることで、風合いや強度を高めています。表面には若干の撥水加工が施されているため、多少の雨もはじいてくれるのも日常で気軽に使えるバッグとして嬉しい特徴です。

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※ナイロンとは思えない肌触りのある生地感

これらがワンダーバゲージが展開するコレクションの素材の特徴です。素材一つみても使用する理由には意味があり、その目的に適した素材選定をワンダーバゲージは行っています

決して安価ではありませんが、それに見合うだけの品質と機能が備わっています。モノがあふれ、安易にモノが手に入る時代に、しっかりと吟味して納得いくものを手にしていただくことこそ、愛着がうまれ、丁寧な暮らしができるようにも思います。

カバンは自分にとっての相棒のような存在です、そんな相棒の候補にワンダーバゲージのカバンを選んでみてはいかがでしょうか?

SUNNYシリーズ詳細>

ブランドコンセプト

ワンダーバゲージはクラシカルなプロダクトが持つ普遍性と現代のファンクションとの融合をテーマとして展開するバッグブランドです。数多くの商品群の中から「機能と用途と素材」をフラットに捉え、現代の生活にふさわしい姿とは何かを問い続けています。

多機能だから良いのではなく、改めて「今の時代に合った使いやすさ」というフィルターを通した時、本来、物に必要な機能とは何かを探ります。

物の新しい用途を生み出すという観点だけではなく、物が使われて来た歴史とその意味や機能を踏まえ、現代の生活に沿うような物の使い方を探る。

新素材や新機能だけを取り入れるのではなく、多種多様な素材の中から、人の生活に本当に適した素材を選定する。それぞれがバランスを取り合いながら、日常に寄り添うような鞄を作り上げていきます。

ワンダーバゲージ一覧はこちら>

 

 

 

 
 

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