blueover 2014 AW / caironの製造ファクトリーにて
着々と仕上がってきている、
blueoverの2014年・秋冬の製品たち。
今季の新モデル「Cairon(カイロン)」の
製造ファクトリーに状況を確認しに行ってまいりました。
—–
「Cairon」はグッドイヤーウェルト製法を
用いて生みだした製品です。
【グッドイヤー製法とは?】
19世紀の半ばに、英国のグッドイヤーという人が
発明した革靴の製造方法のことです。
この製法上、履いていくうちに
中底とクッション材が足に馴染み、
履いている人の足に合う靴となっていきます。
複雑な作りのため、
履き始めは靴自体が「固い」状態ですが、
履き込んでいくうちに柔らかさが出てきます。
また、アウトソールを接着剤で付けていないため、
通気性が良いところが魅力です。
卓越した職人の技術を用いて、
複雑なマシンで作り出されるため、
どうしてもグッドイヤーウェルト製法を用いた
靴は高価になってしまいがちですが、
「長くつき合っていける」という点では
1年足らずで履けなくなってしまう靴からすると
コストパフォーマンスに優れていると思います。
また、その特殊な作りによって、
アッパーがウェルトから独立しているため、
ソールの交換が比較的やりやすくなっています。
その点も長くつき合っていけるポイントです。
よくトラディショナルで良質なブーツに
用いられている製造方法です。
そしてこの「Cairon」のアッパーには、
キップレザーを使っています。
【キップレザーとは?】
生後2年程度の牛のレザーのことを
キップレザーと言います。
成牛の革に比べ透明感や、きめ細かさ、
繊維・厚さなどの質が革靴にとても適しています。
しかも今回、出来るだけ薬品を使わずになめした
ベジタブルタンニンなめしのキップレザーを使っています。
さらに、仕上げもほどほどのオイルの量にしており、
革本来の風合いを楽しんで頂けるようにしています。
日々の手入れも、ホコリや汚れを取った後に、
布で軽く磨いていくだけでも、
良いツヤと色が生まれてくる革に仕上がっています。
今回、木型(ラスト)は、このために
新たなオリジナルラストを制作しました。
革靴としての文脈やコーディーネート、
そしてblueoverの考えや製品らしさ。
それを踏まえたオリジナルのラストを
1から職人に削り出して頂きました。
ミッドソールにはblueoverでお馴染みのEVAソール、
そしてアウトソールには
「Vibram(ビブラム)社」のソールを用いています。
カイロンのカラーはcamel、darkbrown、blackの3色。
2014年8月中旬頃の入荷予定となっております。
※入荷時期は前後する可能性がございます
隅々までこだわった、新モデル。
どうぞお楽しみに!
関連記事
No related posts.