【再入荷】マルコblack全サイズ / 【新入荷】マルコ ベロア

blueoverでMIKEYと並ぶ定番モデル、マルコ&マルコブーツが再入荷しました。

ビジネスの用途にも取り入れやすく、昨今の働き方改革の一環であるスニーカー通勤推奨の流れもあり、メディアでも取り扱われて評価をいただいています。

そこで今回の記事ではマルコをまだ知らない方にも、知っている方にも、より詳しくその内容をお伝えします。

毎回欠品が続きがちなこのモデル。ぜひご確認ください。

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blueoverの定番モデルマルコとは?

このマルコというモデルは、実はblueover立ち上げ当初から販売され続けているモデルです。

ブランドのアイコン的モデル「マイキー」をフォーマルな仕様にあわせたデザインにするというコンセプトで生まれました。

幾たびものマイナーチェンジを経て、現在の姿になっています。


1代目マルコ:マイキーと同じパターンだが、ソールユニットが異なる。

2代目マルコ:シュリンクレザーと厚めのソールが特徴的

現行マルコ:もっともフォーマルな佇まいに

過去のマルコは、アッパーパターンをマイキーそのままに、ソール設計を変更したデザインとしていました。

その後、ラストの変更やソール設計、アッパー材、アッパーパターンを見直し、ほぼ作り直すような形で今の姿へとたどり着きました。

当初セメンテッド製法であったソール成型から、革靴の製法として取り入れられているマッケイ製法へと変化し、それまで以上にビジネス対応できるシューズとして生まれ変わっています。

こだわりのソール

blueoverのシューズはすべて、国内の工場で生み出されています。

我々が関わっている工場は大規模ではなく、小さな町工房と呼んだ方がしっくりくるような規模のものです。

先端技術というより、アナログに人の手を介して少しづつスニーカーが生まれていくような感覚。

マルコの手間のかかった特徴的な設計のソールは、兵庫県、神戸長田で作られています。

長田は古くからシューズ製造の産地で、いくつもの小さな工場が立ち並んでいました。今となってはアジア生産の煽りに阪神大震災が重なるなど、様々な問題を抱えて規模を縮小しながら、工場は稼動しつづけています。

そんな長田が得意とする技術が、「軽量で反発性能をもつEVAというスポンジ材の加工技術」です。ランニングシューズによく用いられます。

現在市場に出回っているシューズの底材は、金型成型によって作られているものが大半です。

EVAの加工底は、それらすべての始まりといっても過言ではありません。

金型に原料を入れ、発砲させて成形するのが現代のソール製法です。一方、一枚一枚スポンジシートを裁断し、それらを張り合わせて形作るのが加工底。

加工底は、一足一足が人の手を経て作り出された、非常に手間暇のかかったソールなのです。

マルコのソールはその中でも更に多くの工程を踏んでいます。

こだわりの詰まった設計と、「作り手の仕事」はその外見からも窺い知ることができます。

ではそのマルコのソールは、一般的な加工底とどこが異なるのでしょうか。

加工底の構造


左がマルコ、右が一般的な加工底

一般的な加工底と、マルコのソールの違い。それは簡単に言うと「セメンテッド」と「マッケイ」という、アッパーとソールのくっつけ方。即ち製法の違いです。

セメンテッドでは、ソールとアッパー(足の甲を覆う、靴のソール以外の部分)を直に接着します。

それに対してマルコで採用しているマッケイ製法では、アッパーにまずアイナカと呼ばれるゴムや革などのプレート素材を縫い付けます。そして、そのアイナカにソールを貼り付けます。

このマッケイの最大のメリットは、セメンテッドに比べてソール交換時の破損率が低いことです。ソールを交換する際、アッパーとソールの間にアイナカがあることで、ソールをはがす際の強い負荷がアッパーにかかりにくく、結果ソールを交換しながら長く履き続けることができます。

ソールが減ったら靴はおしまい。消耗品。と考えるのも少し早いかもしれません。

セメンテッド製法では、アッパーとソールが直に接着されているため、アッパーのダメージ具合ではソール交換ができない例もあります。だから「ソール交換ができる」とは言い切れないのです。

マルコの特別なマッケイ製法

マルコのソール製作は、特別な工程を踏んでいます。

写真を見ると、アッパーとソールの間がくぼんでいるのが分かります。この部分がアイナカです。

アイナカがソールより均一に内側に入っていることこそ、マルコが手間暇惜しまず作られている証拠なのです。

通常の工程では、アイナカとソールを貼り合わせて、その後にソールの周囲(側面)を削って形を整えます。この時、ソールと共にアイナカが削られてしまいます。

これは修理交換を重ねるごとに徐々にアイナカ部を削ってしまうことにつながってしまいます。そうなるとマッケイでも交換が難しくなる可能性を秘めているのです。

マルコはそのリスクを軽減させるため、アイナカをソールより一回り内側にいれて、加工の際に一緒に削ってしまわない設計にしています。

写真はこれを実現するために登場するピース(写真の白い部分)を巻き付けているところ。アイナカを削らないための部品です。

ピースを巻き付ける手順によって、通常より手間がかかるは言わずもがな。いつまでも履き続けられるシューズを目指して生み出されたソールです。

ちなみに、オリジナルのマルコソールはブルーオーバーでしか交換できません。

スニーカーか革靴か。ちょうどいい塩梅

マルコは当初、スニーカーであるマイキーというモデルをベースに、フォーマルなスタイリングにも対応できるというコンセプトの元に作られました。

しかし、その後の進化を経て、マイキーとは大きく異なる姿になっています。

もっとも違いが映し出されているのがラスト(木型)。

ラストは靴のすべてといわれるほど、その靴を表す大きな要素のひとつともいわれていいます。

マルコは、マイキーで使用されているラストとは別の、より革靴のシルエットになるように設計されたラストを使用しています(写真左:カイロンラスト)。

これが同じデザインでもまったくことなる表情を生み出している理由です。

アッパーデザインも基本設計はマイキーながらも、各箇所の寸法設計を調整しており、革靴としての要素が多く含まれています。

ですが、基本デザインはスニーカー。

アイレットステイやヒールカウンターなどのスニーカー的アイコンとしてのアッパーパターンは踏襲されています。

またソールもスニーカーからの設計思想が含まれているので、革靴のような硬い履き心地ではなく、それこそスニーカーとしての履きやすさ、軽快さを持つ感触を十分に保っています。

マルコは非常にこまかな設計のもとにうまれたスニーカーとしての革靴。

オンオフどちらでも使えるユーティリティ性を持ち、ジャケットやスーツに合わせるスニーカーとして、ちょうどいい塩梅になってくれます。

意外なほどの軽さ

「この靴、軽い!」という評価もいただいております。

ですが、靴の重量感は単純な物質的な数値だけではなく、お客様の足にフィットするか否かで体感重量が異なってきます。

ラストの形状や、アッパー設計によるフィット感の高さからこういった声が届いているとすれば、大変うれしい限りです。

ですが、数値的にも軽量化を測ることにもマルコは取り組んでいます。

アッパー材に「合成皮革」や「合成繊維」といった化学繊維を材料に採用することで、通常は軽量化を図ることが可能です。しかし、品質面からみてそれを選択しませんでした。

アッパーのクオリティを落とすことなく、軽量化ということを、アッパー材の、それ以外の部分で作り上げています。

特にソールは重くなりがちな部分ですが、アウトソールにつかっているビブラム製ソールにも軽量なタイプを採用。EVA、アイナカといった部分も細かく見直し、機能性を損なうことなく軽量化を図っています。

一般的な革靴をイメージしながら手に持つと、マルコはその軽さに驚かれる方が多いと聞きます。ですが、先にも記述したようにアッパー材には妥協することなくこだわっており、フォーマルな場に出ても申し分のない品のある表情となっています。

そして通常のマルコと同時期に展開しているブーツタイプですが、こちらもブーツながら非常に軽量に仕上がっており、これまでのブーツとは違う価値観で履いていただいています。

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店舗限定のベロア仕様

そしてこのマルコ blackの再入荷とともに今回は限定のベロア材をまとったカジュアルでシックな仕様のマルコがストラクト店頭でリリース。

革靴、ブーツ両モデルにそれぞれ、ブラックとベージュの2カラーでの展開。

これまでのマルコとは一味違うベロアモデル。スムースレザーだけではまかなえなかったスタイリングにも対応できるモデルです。

 
マルコベロアブラック
 
マルコブーツベロアブラック
 
マルコベロアベージュ

マルコベロアベージュ

(イツキ)

 
 

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